マツダの地獄ブログ

Podcast「僕達の羨望」「のらりくらりねたみそねみ」で喋っているマツダが、日々、地獄だと思うことを書き連ねていくだけのブログでふ。

地獄エリアその27 「好かれたい地獄」

おはようございます。マツダです。

さっき電車でこんな男女の会話を耳にしました。
女「このアニメ知ってる?友達から薦められてるの。」
男「え、なんてやつ?あー、みたことはある。」
女「アニメとかみるんだ!意外!このアニメ好きなの?」
男「好きっていうか、普通にみてた。」

…好きっていうか、普通にみてた?
…好きっていうか、普通にみてた?
…好きっていうか、普通にみてた?

この日本語の保護者の方います?


まぁそれは1回、おいといて、
たぶんこの二人は会話を聞いてたかんじ、付き合ってないんすよ。
このやりとりの中にこの男なりの心理戦があるように感じませんか?

この男、女のこと好きか、そうでなくてもナシではないようにみえました。
そんな中での女側からの急なアニメの話題。
そのアニメを知ってるかどうかは嘘なくなんのためらいもなく返しました。

しかし、そのあとの変な女側のテンションの高揚。
このこもアニメ詳しいんだ!とテンションが上がったのもつかの間、
意外!という言葉のあとの「このアニメ好きなの?」。

この意外は喜んでいいのか?
俺のイメージ悪い方にはいかないよな?
という躊躇いが生まれてるように見えた。

さらに、「このアニメ」というからには、
この女の子、このアニメのことは知らないようだ。
なおさら起こる自問自答。
知りすぎてるとキモがられるパターンのやつ?
この子が好きじゃないジャンルなのか?

そして最後のセリフに繋がっていく…
「好きっていうか、普通にみてた。」
好きというとひかれるかもしれない。
しかし知ってると言った手前、あとには引けない。
結果、感情はないが行動はしてたという結論になったのだ。

そこまでして好かれたいのか?
そこまでして嫌われたくないのか?
常に相手の言動や心理を目で追い、耳で追い、
自分の感情に背いてまで相手との関係を無難に置いておく。

彼は僕と同じ駅で降りた。
三回ほど女の子に手をふり、信じられない速度で階段を降りてトイレに入っていった。
おそらく泣いていたのだろう。
本当の敵は彼女でもアニメでもなく自分なのだと。
彼女にも嘘をつき、アニメにも背を向けた。
ただ、自分を守るために。

おそらく彼は強くなる。
その日を僕は楽しみに電車に乗り続ける。
そしてまたあのこの横に座り、アニメの話をするのだろう。
そして同じ問いを向けられたとき、彼はきっと今日とは違う顔でこう答える…
「ふつうに好きだし、ふつうにみてた。」ってね。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。